脱毛は医療費控除の対象となる?自由診療と保険診療の違いも解説

「脱毛って、医療費控除の対象になるの?」
「医療機関での脱毛だったら、控除の対象になるのでは?」
脱毛と医療費控除の関係について、疑問に思っている方は多いのではないでしょうか。

この記事では、脱毛と医療費控除との関係、保険適用はされるかなどについて解説していきます。

医療費控除とはどういう仕組み?

医療費控除とは、1年を通じて10万円以上の医療費を払った際に、所得税や住民税の控除額に医療費をプラスできるという制度です。増えた控除額の分だけ、所得税・住民税の納税額が減少します。

参考:国税庁

医療費がそのまま還元されるわけではない

医療費控除は、かかった医療費がそのまま戻ってくるわけではありません。

まず、医療費控除額は次のように計算できます。

医療費控除の額=(1年間に支払った医療費の総額−保険金などで補填補填される金額)−10万円

例えば、年収が300万円の人が年間医療費が60万円で、生命保険などで補填された額が5万円と仮定すると、

60万-5万-10万=45万

となり、45万円が控除金額となります。

年収の300万円からこの45万を引いた255万円に対して、所得税や住民税が決められます。つまり、年収の金額が調整されるということです。対象となるのは10万円以上の医療費かつ、医療費の自己負担分のみであることがポイントです。

では、脱毛は医療費控除の対象となるのでしょうか。

脱毛は医療費控除の対象外であることが多い

残念ながら、多くの場合脱毛は医療費控除の対象外です。

医療費控除の対象になるかどうかは、施術が治療目的であるか、美容目的であるかが判断のポイントになります。脱毛が、単に見た目をよくする美容目的である場合は、医療費控除の対象外となります。施術を病院で受け、医療レーザー等を使用した場合も同様です。

反対に、脱毛治療を含めた医療行為が行われなければ体に支障をきたしたり、健康への障害が起こりうる場合は、治療目的として医療費控除の対象となります。

脱毛は、多くの場合が治療ではなく美容目的なので、医療費控除の対象となるのは難しいと言えるでしょう。また、治療目的であるかどうかは医師の判断によるため、個人が「治療目的です」と申告するだけでは、控除の対象にはなりません。

脱毛で医療費控除が適応される例

先述したように、施術が医療目的である場合は、脱毛が医療費控除の対象となります。医療費が控除される具体的なケースを見てみましょう。

腋臭症(ワキガ)、多汗症治療

ワキガと呼ばれる腋臭症や汗が多く出る多汗症に関しては、脱毛の医療費控除が認められる場合があります。これらは疾患として認められるためです。

ワキガは、アポクリン腺と呼ばれる汗腺から分泌される汗によって発生するトラブルです。 非常に強い不快な臭いが発生するため、悩んでいる方が多くいます。 多汗症は、体温の調節に必要な通常の範囲を超えて、日常生活に支障をきたすような発汗を及ぼす疾患です。

ワキガも多汗症も汗に関連するトラブルで、大量の汗が生じるため、嫌な臭いが発生したり衣服が汚れたりする原因になります。 医療脱毛することによって症状の改善が見込まれる場合、そのための治療は医療費控除の対象になる可能性が高いです。

その際に、医療レーザー脱毛をすることで、直接の治療にならなくても、治療の一環として医療レーザー脱毛が必要な場合は医療費控除の対象となります。

ただし、わきがや多汗症の治療のために必ずしも脱毛が必要なわけではありません。 実際にわきが・多汗症治療のために脱毛を行うケースは稀なので、 脱毛を行いたいと考えているのであれば、あらかじめ医療脱毛を受けようと考えているクリニックに相談しておくことをおすすめします。

多毛症治療

女性の体毛が異常に濃くなる疾患である「男性型多毛症」や、男女問わず一部の体毛が濃くなる「多毛症」に対する医療レーザー脱毛も、医療費控除の対象となります。多毛症とは、男性ホルモンと女性ホルモンがバランスを崩した際に発症します。それらが正常に働くように治療もされますが、一度生えた毛の対処として医療レーザー脱毛を行うことが多いです。この場合、脱毛は治療目的だと判断され、医療費控除の対象となります。

性同一性障害による髭のレーザー脱毛

性同一性障害とは、自分の生まれ持った性と心の性が一致しない状態のことを言います。近年は日本でも性同一性障害が認知されて、理解も深まってきています。

性同一性障害だと診断された方の医療レーザー脱毛は、医療費が控除される例があります。ただし、医療費が控除されるのは女性の心を持った男性の、髭脱毛にのみ適応されるケースがほとんどです。全身適用になるかどうかは、医師の判断になりますので確認が必要です。

医療費控除には確定申告が必要

脱毛で医療費控除を申請する場合、確定申告を行う必要があります。自動では控除されないこと、年末調整は対象外であることを覚えておいてください。

確定申告に必要な書類

自分が医療費控除の対象だと確認出来たら、書類を準備します。以下の書類が必要となる可能性があるため、用意しましょう。

  • 確定申告書
  • 医療費控除の明細書
  • 源泉徴収票
  • 本人確認書類

明細書や確定申告書は、税務署の窓口や、国税庁のホームページからダウンロードして取得できます。

本人確認書類は、マイナンバーカードが望ましいです。もしない場合は、

  • 番号確認書類(通知カード、住民票の写し、住民票記載事項証明書)の写し
  • 身元確認書類(運転免許証、パスポート、在留カード等)の写し

の2つを準備します。

確定申告の申請方法

申告方法には、次のような選択肢があります。

  • 税務署へ持参する
  • 郵送
  • e-tax※

※「e-tax」はインターネットを使った申請です。24時間いつでも申告できるのがメリットですが、事前の登録やマイナンバーカードの取得をしなければなりません。 マイナポータルアプリを活用すれば、スマホを使ってマイナンバーカードの読み取りができます。 準備には時間がかかることが多いため、余裕をもって準備してください。

脱毛と医療費控除について覚えておくべき点

クリニックや病院で脱毛することは医療費控除と無関係

エステサロンや脱毛サロンではなく、皮膚科やクリニックなどで医療脱毛を受けたからといって医療費控除が必ず適用されるわけではありません。

あくまで、わきがや多汗症などの治療のために脱毛がどうしても必要な場合のみ、医療費控除が適用されます。まず医師と話し合って認識を共有しておきましょう。

医療脱毛と美用脱毛の違い

医療脱毛と美容脱毛の違いについても説明しておきます。

医療脱毛(医療レーザー脱毛)は、クリニックなど医療機関が提供する脱毛であり、効果は永久脱毛です。美容脱毛は、脱毛サロンやエステなどが提供する脱毛方法であり、効果は一時的な減毛です。ただし、何度も脱毛することで医療脱毛と同様の効果を得ることができます。簡単に言うと、医療脱毛はパワーが強力で、美容脱毛は弱めだということです。

このような違いがありますが、美容目的の場合どちらも医療費控除の対象外となることを覚えておいてください。

自由診療と保険診療の違い

美容目的の脱毛は自由診療であるとされます。自由診療とは、保険が適用されない診療のことです。医療脱毛や美容外科での手術、歯科矯正などのけがや病気の治療以外の目的の診療や、厚生労働省が承認していない治療や薬を使うと自由診療となり、医療費は全て自己負担となります。

一方保険診療とは、健康保険等の公的医療保険制度が適用される診療のことです。各疾患に応じて検査や治療内容等が決められているので、その制限内での治療等をしなければなりません。公的健康保険制度に加入している場合、医療機関の窓口では診療費用の3割(現役世代の場合)を自己負担します。

先述した、脱毛で医療費控除が適用されるケースは、保険診療ということになります。

自由診療でも治療目的と判断されれば医療費控除の対象

脱毛の施術が公的医療保険の適用外とされても、治療目的と判断されれば医療費控除の対象となることがあります。

自由診療として脱毛にかかる医療費を全額自己負担した場合も、あとから医療費控除を行うことは可能ということです。

まとめ

今回は、医療費控除と脱毛の関係について解説してきました。

ポイントは、

  • 美容目的の脱毛は医療費控除の適用外
  • 医師から疾患を認められた場合は、脱毛が医療費控除の対象となることもある
  • 医療脱毛だからといって医療費が控除されるわけではない

通常の美容目的の脱毛では、医療機関での施術を受けたとしても医療費控除が適用されることはありません。

医療脱毛と美容脱毛はそれぞれメリットとデメリットがあるため、それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を選びましょう。

業務用脱毛機器アカデミー運営チーム

業務用脱毛機器アカデミーは、サロン経営者やこれから独立する方を支援するために開設された、業務用脱毛機専門の比較サイトです。業界に精通したプロを中心に運営しており、最新の脱毛事情や、経営に役立つ情報を発信していきます。

業務用脱毛機ランキングBEST3

  • 1位

    CLEAR/SP-ef

    THR脱毛・氷結脱毛で痛みが少ない業務用脱毛機

    CLEAR/SP-ef
    • 本体価格

      208万円

    • 1ショット

      0.18

    独自の最新技術「THR脱毛」が搭載されているCLEAR/SP-ef。痛みが少なく、顧客満足度向上に貢献ができる業務用脱毛機です。脱毛に掛かる時間は、最短20分。脱毛サロンの回転率改善に繋がります。女性だけでなく、男性や子どもにも対応したハイスペックマシンです。

    公式サイトを見る 詳細はこちら
  • 2位

    バイマッハプロ

    脱毛と同時に美肌・痩身もできる業務用脱毛機

    バイマッハプロ
    • 本体価格

      400万円

    • 1ショット

      0.3

    イオン導入を照射しながら脱毛ができるバイマッハプロ。フェイシャルエステ機能も搭載されているため、エステメニューにも対応しています。2018年には、「ベストビューティーアイテム賞」を受賞。業界初の5年保証は、サロンオーナーにとって安心できます。

    公式サイトを見る 詳細はこちら
  • 3位

    ルミクス-A9

    1ショットあたり0.1円の高コスパマシン

    ルミクス-A9
    • 本体価格

      480万円

    • 1ショット

      0.1

    導入実績が豊富のルミクス-A9。痛みも少なく、日焼け肌や産毛、金髪にも対応している業務用脱毛機です。導入後は、豊富なノウハウで、サロンに合わせた経営サポートも充実しており、土日祝日の問い合わせ対応◎。脱毛サロン開業初心者におすすめの機器です。

    公式サイトを見る 詳細はこちら

ヒット中のコンテンツ