近年、お客様自身で機器を動かして脱毛を行ってもらう「セルフ脱毛」が注目されており、セルフ脱毛サロンを開業する人も増えています。しかし、「何から始めるべきなのか」、「開業に関して押さえておくべきポイントは何なのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。

本記事では、セルフ脱毛サロンの経営で儲けを出すためには何をしていけば良いのかという問いに対して徹底的に答えていきます。

セルフ脱毛とは

セルフ脱毛とは、お客様が自身で機器を扱って施術を行ってもらうタイプの脱毛を指します。

最初から最後までお客様自身で施術を行うため、脱毛特有の「見られる恥ずかしさ」がなく、脱毛が初めての方やVIO脱毛を検討している方に人気な方法となっています。施術部位も自由な上、通う時間も融通が利きやすく、お客様のメリットが多い方法です。

セルフ脱毛サロンは儲かる?儲からない?

ここ数年の脱毛市場はどんどん拡大していて、消費者の需要も高まってきています。その上でセルフ脱毛の需要が増えてきている理由が大きく3つあります。

1つ目は、コロナ禍に入ったということです。コロナ禍に入り、感染症対策の面から「脱毛サロンに通いづらい」「感染しないか心配」という人が増えました。セルフ脱毛であれば完全個室であるところが多く、感染リスクを下げながら施術を受けられます。

2つ目は、費用が少なくて済むということです。安い費用で脱毛サロンの施術と同じ効果が得られるのであれば、安い方を選ぶのは容易に想像がつくと思います。

3つ目は、予約の融通が利くということです。通常のサロンではすぐに予約が埋まってしまい、通いづらさを感じる人が少なくありません。セルフ脱毛サロンはそのデメリットを払拭できます。

以上の理由から、今後セルフ脱毛の需要は高まっていくことが予想され、セルフ脱毛ビジネスで儲かる可能性は大いにあると言えます。

セルフ脱毛サロン開業の流れ

十分な利益を出すためには、開業までにしっかり準備を行っておく必要があります。基本的には通常のサロンの開業と流れは変わりませんが、異なる部分もありますので、注意してください。以下が開業までの流れになります。

  1. 有人型か無人型かを決定する
  2. 業務用脱毛機を選ぶ
  3. 物件や内装を検討する
  4. 集客方法を考える
  5. 事業計画書を作成する
  6. 資金調達をする
  7. 備品の購入
  8. 開業届を提出する

1.有人型か無人型かを決定する

セルフ脱毛サロンには、受付スタッフが常在している「有人型サロン」と、スタッフが誰もいない「無人型サロン」の2つのパターンがあります。

有人型サロンの場合、人件費はかかりますが、施術トラブルやサロンに関する質問に迅速に対応することができます。お客様の生の反応やニーズをつかみやすく、長期的な売上アップを狙う方におすすめの方法になります。

一方、無人型サロンでは、人件費が削減できる分、接客によるお客様の満足度を高めることが難しく、セキュリティ面の徹底が必要になってきます。ただ、お客様が誰とも顔を合わさずに施術を完了できるという点は、お客様の通いやすさに大きく寄与する部分だと言えます。

2.業務用脱毛機を選ぶ

セルフ脱毛サロンの業務用脱毛機を選ぶ際に見るべき部分は以下の通りです。

  • 脱毛方式の種類
  • 施術時間
  • 施術の際の痛み
  • 脱毛以外のメニュー展開
  • 機能のメンテナンス体制
  • 多機能性・セルフ対応の有無

脱毛方式について、脱毛効果を早く感じてもらいたい方にはIPLがおすすめです。脱毛初期の顧客には効果を感じてもらいやすくなっています。しかし、それなりの痛みを伴うというデメリットを持ち合わせているので注意しましょう。

毛周期を気にせず通いたいという方にはSHRの脱毛機です。光も弱めで痛みも少なくなっていますが、実績データが少ないのが欠点になります。また、敏感肌の顧客にはSSCの機器がおすすめです。

施術時間や痛みの強さも把握すべきで、バストケアやフェイシャルエステ機能などの脱毛以外の機能を持ち合わせているかも長期的な経営には関わってきます。

さらに、機器が故障した際にメンテナンス対応をしっかりしてくれるかどうかも購入の基準に入れるべきです。セルフ脱毛サロンにおいては機器の性能が売上を左右すると言っても過言ではありません。機器の機能の維持には十分に意識を向けるべきでしょう。

セルフ脱毛に対応しているかの確認はもちろん、最近増えてきた子ども脱毛や介護脱毛にも対応できるような多機能性もあるとなお良いです。

3.物件や内装を検討する

自宅サロンなどのプライベートサロンを開業する場所としては、自宅、テナント、マンションの三択になります。

自宅やマンションの場合は家賃などの固定費が抑えられる反面、営業許可が下りにくい傾向がありますので注意してください。テナントの場合、費用がかかる一方で、駅近などのアクセスの良い好立地な物件が多くなっています。

サロンコンセプトに合った内装も集客に重要な要素になってきますので、こだわることをおすすめします。

4.集客方法を考える

セルフ脱毛サロンは接客など直接的にユーザーに働きかけることが難しいため、広告などの集客方法が売上に直結してきます。SNSやホームページの作成により消費者にいかにご自身のサロンを宣伝するかは非常に重要です。地域や予算に合った集客方法を考えましょう。

5.事業計画書を作成する

業務用脱毛機の選択や物件、集客に見通しが立ったところで、今後の運営方法や収支計画などを事業計画書に文字として起こしていきます。セルフ脱毛サロンのコンセプトやペルソナ設定、売上計画などをここでしっかり固めておきましょう。

事業計画書は融資の申請の際にもチェックされる書類になります。現実的な計画を立てましょう。

6.資金調達をする

事業計画書の作成により、具体的にいくら資金が必要かが明確になります。融資を申請する場合は手続きを進めましょう。融資以外にも国の助成金や補助金もありますので、様々な手段を検討することをおすすめします。

7.備品の購入

業務用脱毛機以外にも必要な備品はたくさんあります。以下に列挙しておきますので、参考にしてください。

  • 施術台
  • シェイバー
  • 施術用ジェル
  • ゴム手袋
  • 施術用ゴーグル
  • ベッドシーツ
  • タオル
  • タオルウォーマー&クーラー
  • 消毒液
  • 飛沫防止用のアクリル板
  • メイク落とし
  • 着替え入れ

8.開業届けを提出する

最後に税務署に開業届けを提出します。節税効果のある青色申告を行うためにも開業届けの提出は必須になります。事業を開始してから1ヶ月以内に提出しましょう。

セルフ脱毛サロン開業のメリット

セルフ脱毛サロンの魅力的な部分はたくさんありますので、一つずつ説明していきます。

  • 人件費を抑制できる
  • 競争率が低い
  • 感染症の感染リスクが低い
  • スタッフ教育が不要な場合がある

人件費を抑制できる

通常の脱毛サロンではスタッフの人数分人件費がかかりますが、セルフ脱毛では有人型でも無人型でも人件費が大幅にカットできます。通常のサロンでは人件費が経費の大部分を占めることも少なくありませんので、セルフ脱毛サロンの大きなメリットと言えるでしょう。

競争率が低い

セルフ脱毛サロンは通常のサロンに比べて、まだまだ数は多くありません。そのため、競合が少なく参入障壁も低くなっている上、需要の高まりや顧客層の広がりからも今後伸びる可能性が大いにある市場と言えます。

加えて、開業にあたって特別な技術や資格が必要なく、美容業界に関わったことのない方でも始めやすいビジネスです。

感染症の感染リスクが低い

コロナ禍に入り、接触に抵抗を覚えるユーザーが大幅に増加し、脱毛サロンの利用者が減ってしまいました。その中で、セルフ脱毛は感染リスクを抑えながら脱毛のサービスを提供するというユーザーのニーズにしっかり答える手法となっています。

スタッフ教育が不要な場合がある

無人型サロンを選択した場合、スタッフの教育が不必要ですので、通常のサロンと比べ、人件費はもちろん、教育にかける時間も削減できます。

そこで生まれた時間や浮いたお金を脱毛機器のメンテナンスや今後の経営計画の改善などに用いることが可能になり、競合と差をつけるチャンスが生まれます。

セルフ脱毛サロン開業のデメリット

メリットが多い反面、デメリットももちろん存在しますので、両方把握した上で開業を検討しましょう。

  • 顧客単価が低い
  • 初期費用が比較的高い
  • 競合との差別化が難しい
  • セルフ脱毛のリスクへの慎重な対応が必要になる

顧客単価が低い

セルフ脱毛が人気な理由としてその価格の安さがありますが、オーナーからすれば顧客単価が低いということになりますので、顧客一人当たりの利益率が下がります。

どれだけ人件費を抑えたとしても、売上が低いままでは生産性にもマイナスの影響を与えかねません。単価が低い分、顧客数を稼ぐ必要があります。

初期費用が比較的高い

初期費用に関して、自宅で開業する場合で100万円〜300万円程度、テナントやマンションを借りて開業する場合でも500万円〜1,000万円程度と言われています。開業し始めれば、そこに運転資金として人件費や水道光熱費、宣伝広告費などが重なります。

個人で用意する額としては非常に高額ですので、資金調達は慎重に、無理のない経営計画を考えて実行すべきです。

競合との差別化が難しい

ユーザーは何を基準にセルフ脱毛サロンを選ぶかと言えば、「脱毛機器の性能」「費用」の2点です。そのため、競合との差別化が非常に難しいのがセルフ脱毛サロン経営の大きなデメリットだと言えます。

セルフ脱毛のリスクへの慎重な対応が必要になる

お客様自身での施術は通常のサロンの施術よりもトラブルが起こる可能性が当然高くなります。前もって起こりうるトラブルや予想できるリスクを把握し、開業後、柔軟に対応できるようにしておく必要があるでしょう。

トラブルへの対応が充実していれば競合との差別化にも繋がり、口コミでもプラスのことを書いてもらえる可能性が高まるため、集客にも良い影響をもたらします。

セルフ脱毛サロン開業のポイント

イメージセルフ脱毛サロンを開業する上で、売上が伸びる可能性を高められるポイントがいくつかあります。以下で具体的に説明していきます。

  • クレジットカード決済を導入する
  • 予約システムを充実させる
  • 未成年の脱毛も対応可能にしておく

クレジットカード決済を導入する

脱毛にかかる費用は基本的に高額ですので、現金での一括払いのみの支払方法だとユーザーは手を出しづらくなってしまいます。

そこで、クレジットカード決済を可能にしていれば、給料日や手持ちのお金を気にせずサービスの利用に踏み切ってくれる可能性を高められます。決済方法を充実させることで集客を増やしましょう。

予約システムを充実させる

セルフ脱毛サロンの魅力として予約の融通の利きやすさが挙げられます。予約方法だけでなく、予約時間の変更や予約のキャンセルも簡単にしておくことで、ユーザーの利用頻度と満足度を高めましょう。

未成年の脱毛も対応可能にしておく

セルフ脱毛サロンはファミリーでの利用が可能なところも魅力の一つです。近年では子ども脱毛も流行ってきていますので、未成年の脱毛にも対応できるようにしておくことで、売上アップだけでなく、家族内での宣伝にも繋げられる可能性が期待できます。

ただし、未成年の施術には親の同意が必要ですので、その点は注意しましょう。

まとめ

セルフ脱毛はこれから伸びていく可能性が大いにある市場で、経営次第では十分に儲けることができます。

ただし、機器のトラブルやリスク管理など、お客様自身の施術だからこそ通常のサロン経営よりも重視しなければいけない部分が多くなります。しっかりとデメリットまで把握した上で、安心安全のセルフ脱毛サロンの経営を実現しましょう。

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この記事の執筆者

業務用脱毛機器アカデミー編集部

業務用脱毛機器アカデミーは、脱毛サロンの新規開業や脱毛機器の買い替えを検討しているサロンオーナー様に役立つ情報をご紹介するWebサイトです。元脱毛機器メーカー営業や脱毛サロンオーナーをはじめとする美容のプロたちが厳選した「本当に売上UPに繋がる」脱毛機器を徹底比較してランキング形式で掲載しています。

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