成功するエステサロンはコンセプトが決め手！重要性と策定手順の例

エステサロンの開業・経営にあたって、重要なのがコンセプトの策定です。

会社の経営方針や差別化などに繋がるので慎重に検討する必要がありますが、どのようなコンセプトにすれば良いか、悩んでしまう人も多いでしょう。

今回のコラムでは、エステサロンにおけるコンセプト策定の重要性や、作成に必要な考え方について解説いたします。

コンセプト作成例も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

サロンコンセプトとは？

サロンコンセプトとは、企業理念を達成するためにどのようなサービスや価値を提供するのか、分かりやすく表現した考え方や手段です。

個人経営のサロンだと企業理念の理解がしづらいかもしれませんが、簡単に言うとサロン経営を通して自身が社会や人々に与えたい価値や影響を指します。

自身のサロンを通じて何か達成したい目標があり、それを達成するためのコンセプト設計をするといった感じです。

例えば「美容で悩む人がいない世界の実現」が理念だとすると、サロンコンセプトは「カウンセリング特化型美容サロン」などが考えられます。

美容の悩みを解決するという経営目標から、一人一人に寄り添ったカウンセリング特化型サロンというコンセプトを考えることができます。

コンセプトを決める重要性

安定したサロン経営をする上で、コンセプトの策定は大切な作業の一つです。

適切なコンセプトを設定するために、まずは重要性について確認しましょう。

経営方針の軸になる

サロン経営に関する大部分は、コンセプトを基に考えることができます。

コンセプトが曖昧なままだと、具体的な施術メニューや内装デザインなど、何を基準に決めれば良いのかがわからなくなります。

コンセプトを明確にすることで、スタッフも共通の目標・目的意識を持つことができ、一貫性あるサービスの提供に繋がります。

経営方針の軸を定めるためには、慎重なコンセプトの設定が大切です。

効果的な集客ができる

お客様はサロンのコンセプトから、そのお店のサービス内容や雰囲気などをイメージすることができます。

自身の抱える悩みを解決できるかどうかで、そのサロンを利用したいかどうかを判断するため、サロンイメージが湧きにくいようなコンセプト設定では顧客獲得に繋がりません。

ターゲットに合ったコンセプト設定を行い、効果的な集客を実現しましょう。

サロンコンセプトの考え方

サロンコンセプトはサロン経営に大きく影響を及ぼすため、なんとなくで決めることはお勧めできません。

自身の夢や目標、社会に与えたい影響など、徹底した思考・分析が必要です。

曖昧なコンセプト設定をしないために、気を付けるべきポイントを解説していきます。

サロン経営をする目的を明確にする

先述したように、コンセプトとは企業理念を達成するためのサービスや価値を表しています。

明確な目標を掲げることで、コンセプト作成の方向性を把握することができます。

自身の経験や社会に与えたい価値などから、できるだけ具体的な目標の設定を行ってください。

ターゲットを意識する

誰にどのような価値やサービスを提供したいか、その結果どのような未来を送ってほしいかを具体的に考えることで、コンセプト策定の方向性が見えてきます。

• 肌トラブルに悩む女性に笑顔になってほしい。
• 体毛に悩む男性に自信を持ってほしい。

このように、ターゲットとその未来を具体的にイメージし、コンセプトの解像度をあげましょう。

一度設定したコンセプトは変更することが困難であるため、サロンの経営軸と異なるターゲット選定をしないように注意してください。

サロンの強みを見つける

特定の悩みを解決できるサービスや、競合よりも優れた点を強みとすることで、顧客満足度を最大化し、効果的な集客が可能です。

強みをサロンの売りとしてコンセプトに反映させ、積極的にアピールすると良いでしょう。

コンセプトの方向性をより一層明確にすることができます。

全ての人にとって魅力的である強みを設定することは困難です。事前に設定したターゲットを意識して特定の範囲に向けた選定を行うよう注意してください。

コンセプトをリサーチする

目標や強みを、どのようにコンセプトで表現すれば効果的なのかリサーチします。

強みや差別化のための競合調査ではなく、コンセプト作成をする際のキャッチコピーテクニックを参考にするためです。

具体的な目標設定やターゲット選定を行っても、顧客に理解してもらえなければせっかくの準備が無駄になりかねません。

サービス内容や内装デザインが、どのような形で実際のコンセプトに反映されているのか参考にします。

多種多様なコンセプトから型にはまらないアイデアを膨らませることができるので、サロンだけでなく異なる業界をリサーチするのも良いでしょう。

コンセプト例と作成の流れ

解説した考え方をもとに、コンセプト例と作り方を簡単にまとめました。

あくまで一例ではありますが、ぜひ活用してみてください。

サロン経営を通じて達成したい目標

• 美容を通じて明るい社会の実現

世の中の美容に関する悩みを解決したいという思想から、企業理念を具体的に設定します。

ターゲット

• 20代
• 女性
• 肌トラブルに悩む
• ストレスを抱える

美容に関する悩みを解決するという理念から、以上のような広義のターゲットをイメージすることができます。

コンセプト作成の方向性を明確にするためにも、年齢や職業、抱える悩み等の詳細をできるだけ具体的にするのも良いでしょう。

強み

• 時間をかけた丁寧なカウンセリング
• 居心地の良さを追求した内装デザイン
• 認定エステティシャンの施術

企業理念とターゲットから、個人に寄り添ったカウンセリングの充実性と技術力の高さ、精神的なサポートをするための内装デザインの工夫を強みとします。

他店のコンセプトリサーチ

• 「痛くない…」⇒痛みの少ない業務用脱毛器を導入している。
• 「10代から始める…」⇒主に20代以上を対象に行われていたサービスを10代にも提供している。
• 「気軽に寄れる…」⇒駅チカの好立地で回転率が高い。

実際のコンセプトと提供しているサービスや強みをリストアップし、企業理念や施術内容がコンセプトにどのように反映されているのかまとめます。

例では「痛くない」「10代から始める」のように直接表現する方法や、立地と施術スピードを「気軽に寄れる」のワンフレーズでまとめる方法などを参考にすることができます。

コンセプト

• 4C (customer first: 顧客第一、courtesy:丁寧、coｍfort:快適、clarity:明確 )

これまでに作成した情報と、コンセプト例を参考に実際に作成します。内容だけでなく、わかりやすさや覚えやすさを意識することが大切です。

一人一人に寄り添う姿勢から「顧客第一」と「丁寧」の単語を連想することができ、

内装デザインの工夫によるリラックス空間の提供から「快適」、高い技術力による的確な課題解決能力より「明確」を選択します。

視認性を意識しながら選択した単語やフレーズをまとめることで、コンセプトが完成です。

適切なコンセプト策定と明るいサロン経営

サロンコンセプトを策定する重要性と作成手順が理解できましたでしょうか。

重要性の理解と適切なコンセプト設計で、安定したサロン経営を実現することができます。

実際にやってみると難しいですが、本コラムを参考にしながら慎重に検討してみてください。