『光脱毛』と『レーザー脱毛』は何が違うの？
光脱毛とレーザー脱毛は市場と法律では大きく差別化されていますが、脱毛のメカニズムに関してはほぼ同じと言って差し支えありません。
光の波長が違う
光脱毛に使用される“光”もレーザー脱毛に使用される“光”も元は同じです。
紫外線やスマホ・パソコンのブルーライトも同じ。違うのは波長です。波長とは、空間を伝わる波の長さを言います。波長が違うだけで人間に与える影響や用途は全く違います。
レーザー脱毛で利用される光の波長はまっすぐです。肌に反射せず皮膚の奥まで浸透します。強い光が遮るものなく一点に集中してまっすぐ毛根に届くのをイメージしてください。
対し、光脱毛で利用される光は分散して広がり、じわじわ毛根に働きかけます。
出力が違う
レーザー脱毛の光は毛根細胞を破壊できるだけのエネルギーです。
レーザー脱毛の熱の温度はおおよそ200度。
光脱毛は70度。レーザー脱毛の出力は光脱毛の3倍です。
光脱毛が『エステ脱毛』
レーザー脱毛が『医療脱毛』と
言い換えられる理由
海外で発明されたレーザー脱毛が日本に輸入されたのは1997年頃。
今、わたしたちにとって身近な脱毛は20年ほどの歴史しかないということになります（2018年現在）実はこの頃、エステでもレーザー脱毛の施術を行っていました。急激に進む脱毛技術と市場に法律が追い付いていなかったのでしょう。しかし肌トラブルや火傷が相次いだことから2001年の11月に厚生労働省から各都道府県へ脱毛行為についての通達がありました。
【医師免許を有しない者による脱毛行為等の取扱いについて】
脱毛行為等に対する医師法の適用
以下に示す行為は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害の生ずるおそれのある行為であり、医師免許を有しない者が業として行えば医師法第１７条に違反すること。
(1)用いる機器が医療用であるか否かを問わず、レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為
（参照元：https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/anzen/kyougikai/h15/documents/131109-a.pdf）
この通達をきっかけにレーザー脱毛を行うには医師免許、もしくは看護師免許が必要と定まりました。※看護師は医師からの指示があった場合のみ脱毛を行えます。（参考：https://www.bengo4.com/c_8/n_3206/）
医師免許や看護師免許を持たない人間がレーザー脱毛を行うのは法律違反です。
前項で説明した通り、レーザー脱毛の出力は光脱毛の約3倍。光脱毛が15～20回で完了すると言われているのに対し、レーザー脱毛のコースが5～8回で設定されていることからもわかります。
この3倍という数字は、レーザー脱毛が光脱毛より3倍早く終わるという見方もできますが同時にリスクも3倍と考えるのが自然です。リスクをよく理解し、有事の際には迅速に対応できるクリニックではないと取り扱えないのは当然とも言えます。現在は光脱毛でも8～12回で済む最新機種が出てきているようです。市場が大きく、競合が多い光脱毛は技術進化が早いです。
クリニックでも光脱毛を取り扱う？
レーザー脱毛ではなく光脱毛を取り扱うクリニックもあります。
さまざまな理由はありますが、出力の高い脱毛機を取り扱うことにリスクを感じる医師もいるということでしょう。また、看護師免許を持っていないクリニックスタッフも施術ができるなどの理由が大きいようです。リスクを取り除いた結果、レーザーよりも光脱毛を選択するのかもしれません。
クリニックでも光脱毛を取り扱う？
はっきりと『レーザー脱毛は光脱毛より効果が高い』と言い切れるわけではありませんが、毛根へ働きかけるエネルギーの強さだけで見ればここまで説明した通り、レーザー脱毛に軍配が上がります。
しかし、光脱毛の効果が低いというわけではありません。光脱毛も回数を重ね、期間を長く設ければ脱毛を完了させることができます。もちろんレーザー脱毛も光脱毛も効果は個人差によるところが大きいです。レーザー脱毛で多いのは5～8回コースですが、脱毛が完了するかは実際にその回数終えてみないとわかりません。光脱毛も同様です。人によって大きく変わってくる効果に関しては、あまりはっきりとしたことは申し上げられません。
現在販売されている光脱毛の業務用脱毛機を使用して“効果がない”ことは考えられません。市場が育ち、価格競争が激化している脱毛チェーンを見ても明らかです。光脱毛はレーザー脱毛より時間がかかるというのが正解でしょう。
光脱毛とレーザー脱毛でコストが抑えれるのは！？
レーザー脱毛が光脱毛より高価な理由はレーザー脱毛の業務用脱毛機が光脱毛のものより高価であること・有資格者でないと扱えないことが主な理由です。レーザー脱毛で使用される脱毛方式は「アレキサンドライトレーザー」「ダイオードレーザー」「YAGレーザー」と言います。
いずれも高額で、1000万円を超えるものも珍しくありません。有資格者の人件費はエステシャンより高いです。
コストの問題で光脱毛を選択するユーザーが多いのは、金銭的負担が全く違うからでしょう。また、レーザー脱毛は照射面が光に比べて狭いこともあり、施術時間も長くかかります。
光脱毛とレーザー脱毛で痛みが少ないのは！？
出力が高ければ高いほど痛みに直結すると考えていただいて問題ありません。現在、競争が進み、痛みを緩和させる技術を躍進させる光脱毛の業務用脱毛機と比べると、レーザー脱毛はまだ遅れている印象です。
レーザー脱毛を扱う多くのクリニックでは麻酔を用意しています。
麻酔の種類は【クリーム麻酔】と【笑気麻酔（ガス麻酔）】ほとんどのクリニックで別途料金を取られるため（平均3000-4000円）使用を希望するユーザーはあまりいないと言います。しかし痛みが強く、途中で光脱毛に乗り換えたという方も珍しくありません。顔・VIO、メンズ脱毛ならヒゲなど、皮膚が薄く痛みを感じやすい部位だけを光脱毛で対応・併用するという方も多いです。
