脱毛サロンの広告を打ち出すときに注意したいポイントは？

広告表現には厳しい規制がかかっている

脱毛サロンに限らず、すべての業種の広告には【景品表示法】という法律が適用され、使用できる表現が限られています。
気づかずに違反表現を使ってしまっていることも多いですが、それが原因でクレームに繋がったり最悪の場合は行政処分を受けることもあるため、法律を順守した広告表現を心がけましょう。

脱毛サロンに関わる広告表現について改めてみていきます！

景品表示法とは？

景品表示法(不当景品及び不当表示防止法)は、通称：景表法とも呼ばれる広告表現に関する法律。
消費者がそれぞれにとってより良いサービスを選べるよう、過度に大げさな表現やウソ、消費者を騙すような表現を禁止しています。
規制対象は全業種、チラシやHP、看板・Web上の広告などに使われる広告表現全般にわたります。

景品表示法で規制される表現①優良誤認表示

その商品やサービスが実際よりも著しく優れているように見せかける、競合商品・サービスよりも優れているように見せかける表現は「優良誤認表示」と言い、禁止されています。

「業界No.1」「満足度100％」などの数字を含んだ表現は特に要注意。
根拠や裏付けのないものは景表法違反とみなされてしまいます。実際に行ったアンケート結果や企業が行った調査のデータなど、根拠となるものがある場合は併せて表示することが望ましいです。

景品表示法で規制される表現②有利誤認表記

消費者とサロンの間で行われる取引において、実際よりも消費者のほうが非常に有利だと誤解させるような表示は有利誤認表示として禁止されています。

たとえば、実は常に行っているサービスなのに「今だけ」と表示したり、通常価格での販売実績がないのに「特別価格」と表示したりすると有利誤認表示とみなされます。

景表法違反の具体例

優良誤認表記・有利誤認表記に該当する表現

表示の例

• 「最新」
• 「業界初」
• 「最適」
• 「世界最高」
• 「支持率No.1」
• 「効果バツグン」
• 「最安値」
• 「唯一」　など

こういった表現を客観的な根拠なしに使用すると景表法違反に当たります。

根拠のないビフォーアフター写真

施術の効果を表現するのに最もキャッチーなビフォーアフター写真ですが、広告として使用する際には注意が必要です。

まずは不当な加工が加えられていない、施術以外は条件を揃えた状態で撮影されたものであることは大前提。
そのうえで具体的な施術の内容、施術を行った期間・頻度、施術期間中の運動量や食事量の指導があったか、サプリメントの併用はあったかなど、詳細な記述が必要です。

客観的な実証が難しい数値表示

「5分で効果実感」「30分で肌ツヤアップ」「たった1回でキレイに」など、客観的に実証することが難しい数値の表示も景表法違反にあたります。

薬機法・医師法の違反表現

脱毛サロンの広告表示では、景表法はもちろんですが【薬機法】【医師法】にも注意したいところです。

薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)は医薬品・医療機器などを消費者が安心して利用できるようにするための法律で、医薬部外品や化粧品も対象に含まれています。

医師法はその名の通り医師全体の職務や資格を規定している法律で、医師ができること・医師にしかできないことなどが決められています。

薬機法関連の広告NG表記

アンチエイジングに関する表現や「副作用がない」と言い切るような表現、実際には使用していないのに「医療機器を使用している」と誤解されかねない表現は薬機法の観点から禁止されています。

違反表記の例

• 「小顔」
• 「リフトアップ」
• 「ニキビの改善」(ニキビは皮膚疾患のため医療機関でしか治療できない)
• 「殺菌」　など

医師法関連の広告NG表記

医師にしかできないはずの医療行為を行うかのような誤解を生む表現は医師法の観点から禁止されています。

違反表記の例

• 「○○を治す」
• 「○○療法」
• 「○○に効く」
• 「矯正」　など

お客さまに効果を知ってもらいたい、魅力的な施術だと思ってもらいたいという思いはサロンオーナーである以上当然のもの。
ですがサロンのWebサイトやチラシ、広告に掲載する文章の表現には注意しましょう。